習慣

昼頃に目を覚ます。雨もすっかり上がっていたので、緑を窓辺に出してやる。白い手すりの格子に鉢植を載せ、ステンレス製の計量カップで水をそそぐ。べつに計量カップに特別な意味があるわけではなく、もちろん正確な分量を計っているとかそういうことでもない。むしろいつも目分量だと思う。それなのに、いつのまにかこのカップを使うことが習慣になってしまった。しかたがない。一度決まってしまったルールというのは、なかなか変えにくいものなんだよ。寝惚けたアタマで誰にともなく言い訳をしていると、クツクツと笑いながら土が水を飲みこんでいった。